「貯金ができない」「借金が減らない」など、お金に悩む人は多いと思います。
最近は「老後資金2000万円不足問題」が騒がれるなど、僕たちを悩ませる問題は尽きません。
今回は、株式会社Money&Youの頼藤太希さんに、お金に困らないために必要なマネーリテラシー(金融リテラシー)について教えていただきました。
24時間365日 全国対応 無料
2020.06.17 更新
「貯金ができない」「借金が減らない」など、お金に悩む人は多いと思います。
最近は「老後資金2000万円不足問題」が騒がれるなど、僕たちを悩ませる問題は尽きません。
今回は、株式会社Money&Youの頼藤太希さんに、お金に困らないために必要なマネーリテラシー(金融リテラシー)について教えていただきました。
頼藤太希(よりふじ・たいき)さん
株式会社Money&You代表取締役・マネーコンサルタント。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系保険会社で資産運用業務に従事。2015年に株式会社Money&Youを創業し、一般女性と女性ファイナンシャル・プランナー(FP)をマッチングするWebメディア「FP Cafe」や女性向けWebメディア「Mocha(モカ)」をローンチ。現在は、メディアでのコラム執筆や書籍の監修、講演などを行なっている。
マネーリテラシーとは、お金の知性をもって正しくお金と向き合うための能力です。これが乏しいと、お金に振りまわされ、自分らしく生活することができません。ほとんどの日本人は、お金に対する教育を受けずに社会に出るので、充分なマネーリテラシーを得られていないんです。現在、お金に困っている人の原因は、このマネーリテラシーが低いことにあると考えてよいでしょう。
一口にマネーリテラシーが低い状態といっても様々です。申請すればお金を受け取れる制度を知らなかったり、お得になるキャッシュレスサービスを面倒臭がって利用しなかったり。今回は、「小額の借金なのに減らない」「なぜかお金が貯まらない」という悩みを抱える方に向けてお話していきます。
目次
ちゃんと働いているにも関わらず、お金が貯まらないのは何故なのか考えてみましょう。ひょっとしたら、何気ない普段の習慣が原因かもしれません。
例えば、コストを意識して買い物をしていないこと。スーパーで買えば安く買える日用品を、コンビニで購入してしまうなどがあたります。
いわゆるラテマネーもそうです。ラテマネーとは、普段カフェやコンビニで購入するコーヒー代など、一回あたりの金額は少ないものを指します。 たとえば毎日通勤中一杯のコーヒーを買うとしましょう。一日単位で見れば数百円ですが、一か月でみれば数万円の出費になります。
こうした出費を意識していないと、いつの間にかお金が消えていっているなんてことが起きてしまうのです。
次に、他人の価値観や人任せで買い物をしていること。自分の軸が明確でないと、人の意見に流されて買い物をしてしまう。自分にとって本当は必要ないものまで購入するので、お金が貯まりづらい傾向にあります。保険や投資信託の窓口でおすすめされたものを理解せずに購入したり、周りの目を気にして見栄を張るためにブランド品を購入したりなどが、これにあたります。
ただ勘違いしてほしくないのは、ブランド品を購入することが悪いのではありません。自分にとって本当に必要かどうか自分の価値観に沿って行動できているかが重要なのです。
そして、成り行き貯蓄。成り行き貯蓄とは、収入から月々の出費を引いて余ったお金を貯蓄に回すことをいいます。このスタイルで貯蓄を増やせる人は少ないんですよ。もし、500円しか余らなかったら500円しか貯蓄に回せません。教育資金や住宅資金、老後資金を貯めるのに毎月500円じゃ絶対に足りませんよね。
本当に貯蓄を増やしていくなら、先に貯蓄を取り分ける「先取り貯蓄」は欠かせません。先取り貯蓄とは、収入から先に貯蓄に回すお金を取り分けるスタイルのこと。先に貯蓄分を取り、残ったお金の範囲で生活していく。これなら確実に貯蓄を増やしていけます。
毎月あらかじめ指定した額を口座やお給料から自動で落として積立する制度やサービスもあるので、ぜひ活用してみてください。
そしてお金の話を避けている方も、貯蓄が苦手な傾向にあります。「お金=汚い」のイメージを持つ方は、お金の話を避けるのでマネーリテラシーが上がらず、ますますお金が貯まりづらい悪循環に陥ってしまうんですよ。逆に貯蓄がうまくできている方は、お金の話をするのが好きという場合が多い。「どこに投資すべきか」「どうすればお得になるか」などお金の話を積極的にしています。
お得に買い物できるチャンスがあっても、面倒くさがって参加しない方はお金が貯まりづらいかもしれません。以前、QRコード決済サービス「PayPay」(ペイペイ)が100億円あげちゃうキャンペーンなど大盤振る舞いのキャンペーンを行なっていたときに、登録が面倒くさいからと参加していない方もいたのではないでしょうか。このように「お得<面倒くさい」となってしまう方は、行動を見直した方が良さそうです。
iDeCoやつみたてNISAも、活用した方が良いとわかっていても面倒くさいからしないという方も結構いらっしゃいます。投資や貯蓄セミナーに来ておしまい、本を読んでおしまいという方も少なくありません。大切なのは行動することです。知識を得ただけで満足してしまうのはもったいないですよね。
また、面倒臭がりの人は、部屋やクローゼットの中が散らかっていたり、お財布やバッグを整理できていなかったりする場合が多い印象です。特に「財布が整理されていない」はお金が貯まらない度が高いといえます。というのも、レシートやカード類を管理できていないので、自分の支出を把握していないということです。
レシートがいつまでも財布に放置されているのは、自分の支出を管理できていない可能性が高いでしょう。
クレジットカードは、生活費や固定費を払うための1枚と、自分が普段から利用する経済圏に合わせたカードを1枚の計2枚を用意すれば良いでしょう。楽天で買い物を頻繁にするなら楽天カード、AmazonならAmazonカードという具合です。クレジットカードは、5枚や6枚も持っていてもメリットはありません。不要な会費を払うこともありますし、ポイントを効率よく貯めることもできないし、家計管理もしづらくなりますから。
ここまで、働いているのにお金が貯まらない理由についてご紹介してきました。
上記以外にも、「貯蓄が生活費の6ヶ月から1年分はない人」や「毎月貯蓄ができていない、または赤字家計の人」、「クレジットカード利用残高が大きい人」も家計を一度見直した方が良いかと思います。
今回お伝えした内容だけでは、まだまだマネーリテラシーを会得したことにはなりません。株式会社Money&Youは、日本人の金融リテラシーを向上させ、自分が本当に願う人生を歩むことができる社会を実現するべく事業を推進しています。お金の知性があることは、人生を変えます。この記事が『お金と向き合うこと』の重要性を見直すキッカケになれば幸いです。
同社では、月250万PV・200万UUを超えるメディア「Mocha(モカ)」、2万5000人を超えるPodcast番組「マネラジ。」、Youtube番組「Money&You TV」、研修、講演などでお金にまつわる情報を発信しています。
また―般の人とお金の専門家をマッチングする「FP Cafe」の運営や、個別相談も随時行なっておりますのでお気軽にご相談ください。
上手に貯金を増やすなら、家計簿アプリで支出管理から始めてみましょう。家計簿は品目が細かすぎると続かなくなるので、「固定費」「食費・交際費」「諸経費その他」など3つくらいに分けるのがちょうど良いと思います。
楽しくお金を貯めるのであれば、歩数貯金もおすすめです。5,000歩で500円、10,000歩なら1,000円というように、最初に設定した歩数に応じてお金が貯まっていきます。歩くことでお金が貯まり、体も健康になるので一石二鳥ですよね。
あとは、楽天ポイントを使った投資やPayPayボーナスの運用もおすすめです。貯まったポイントなら現金を使わなくて良いので、初心者でも気軽に始められると思います。
スマホアプリやサービスなど、自分の性格やライフスタイルに合った方法で上手に貯蓄しましょう。